161 :本当にあった怖い名無し:2011/04/17(日) 16:19:03.58 ID:DPZ9Hyi+0別に怖くもない話を一つ。
自分の実家は家の前に坂があり、坂の脇には高さ1メートルくらいの石垣があります。
その石垣の片方に柿の木が植わっていて、毎年、秋になると実をつけていました。
ある年の秋に、そこで真っ白い何かに会いました。
当時、幼稚園生だった自分が坂を登って家に帰っていると、柿の木のほうでがさがさと音がするのです。
カラスが落ちた実をつついてるのかな?そう思いながら柿の木を見ると、木の下に何か、真っ白いものがいます。
大きさは、ちょうど1メートルくらい。真っ白な長い毛に覆われたそれは、落ちた柿の実を食べているようでした。
162 :本当にあった怖い名無し:2011/04/17(日) 16:21:44.13 ID:DPZ9Hyi+0
>>161続き
気にせず家に帰ればよかったのかもしれませんが、ビビリの自分は怖くて動けなくなりました。
じわじわ汗をかきつつ突っ立っていると、それが私に気づいて動きをとめました。
白いやつは、顔をあげたのだと思います。けれど、どこもかしこも真っ白の毛で覆われていて、目は合いませんでした。
ここで、怖さがピークに達した自分は石を投げようと思いつきました。
思ったのですが、同時に石があたったら痛いし、可哀想だ。とも思ったのです。
そこで、白いものから目を離さないように屈み、足元の石を拾うふり。さらに、拾った石を投げるふりをしました。
163 :本当にあった怖い名無し:2011/04/17(日) 16:25:32.68 ID:DPZ9Hyi+0急に腕をふりあげたのに驚いたのか、石を投げられると思ったのか。
白いものはぽーんと飛んで別の石垣に飛び移りました。
柿の下から2メートルくらいのところにある石垣です。
それから、ちょっとだけ止まって、ふりむいたのか?
頭と思われる部分がこちらを向きました。
緊張して見つめる自分を見て、それからまたぽんぽんと山の方へと飛んでいきました。
それが去ってから、すぐさま家に居た母親に話したところ
「狸じゃね?」という雑な答え。
実家で狸を見たことはありますが、明らかに小さいし、毛が短いし、何より色が違う。
とりあえず、もう一度会えたらびっくりさせてごめん、て言いたいです。
今は自分のほうが大きいし、大きさをのぞけば別に怖くもなかったので。
それはメソ