- 665 :自治スレでローカルルール他を議論中:2010/10/24(日) 16:43:54 ID:V4I+QiS8O
- 子供のころに飼っていた猫の話。
昔の猫は放し飼いで、二、三日家から居なくなっては、ふらっと帰って来る。
牡猫は家に居着かないと、猫飼い歴の長いばあちゃんが言うので、そんなものかと思ってた。ある時、ノミが酷くってノミトリ首輪を付けた。幼稚園にはいったばかりで、名前を書くのがマイブームだった俺が、首輪に〇〇(家の苗字)猫男(猫の名前)って書いたのがきっかけで、
1㌔程離れた知り合いの家でも、飼われてたのがわかった。
ようするに、我が家とそこの家(A家とする)を行き来して、飯食ったり寝たりしていたわけ。どっちの家も猫好きなんで、本人(本猫か)の好きにさせときましょうと、話がついた。
猫繋がりで親達の付き合いが深くなり、A家の子供とも仲良くなった。
昔の田舎住まいは、色んな事がユルユルだったので、飼育や保護の責任については、突っ込まないでやって下さい。ここまでが長いけど、前フリ。それから数年、猫も年とって弱ってきた。
ある大雨の晩、A家の姉ちゃんから「そっちに猫男いるか?」って電話あった。
家にも居ないんで、どっちかに帰ってきたら連絡する事にした。長いんで二つに分けます
- 666 :自治スレでローカルルール他を議論中:2010/10/24(日) 16:46:14 ID:V4I+QiS8O
- つづき
雨が止んだ翌朝のまだ暗い頃、勝手口を爪でガリガリする音と、いつもの猫男の開けてくれの声。
朝練で早起きしてた(実は猫男が気になって糞早く起きた)兄貴が、飛んでって開けたが誰も居ない。
田舎だけど、さすがに早朝によそに電話できないんで、5時までジリジリまって「さっき猫男が帰ってきたんだけど、またそっちに戻ったみたい」と電話しようとしたら、
「昨晩俺ん家に電話した後に、自宅の回りを捜して、猫男を見つけた」
「連絡したかったけど、夜中の1時を回ってたから、介抱しながら朝までまってた」
「ほんのさっき目をあけて、におって鳴いた後息を引き取った」
A家の姉ちゃんから、泣きながら電話が掛かってきた。猫は人間だったら百歳越える大往生でした。
ちゃんとデカイ声で鳴けるのに、ガリガリ爪を立てて無言アピールして、そこらにいる俺達をこき使う。
でも猫飼い一同、はい喜んでって使われてた。
外から帰った時だけ偉そうに「におっ」「におっ」て短く鳴いてたな。兄貴の錯覚かもしれないけど、ちょうど息を引き取った時間にガリガリと鳴き声を聞いたのが不思議。