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第3120話 シロちゃん

20 ::2013/08/26(月) 08:48:44.81 ID:toC48w2rP
以前震災直前に猫らしきものに助けられた話を書いたものです
続報らしきものが出てきたので再び親戚の結婚式があったので田舎に戻っていたのですが
その席で年の離れた従兄弟が話題にしたことなんですが
私が幼いころ、シロちゃん(仮名)と言う架空友達が私にはいたそうなんです
子供の頃ってこう、一人遊びのようなものをすると思うんですが
その上で架空の友達を作っていた…的な
特にうちは一人っ子な上に両親は共稼ぎと言う家庭でしたから
一人の時間が長くそう言った一人遊びをしていたのだと思います
21 ::2013/08/26(月) 08:50:31.23 ID:toC48w2rP
ただその相手がやけにはっきりしていると言うか
子供が考えたにしてはリアルというか詳細な設定があったようなんです
私はまるっきり覚えていないんですけれど
従兄弟が遊びに来ていた時私の部屋から楽しそうな話し声がずーっとしていて
友だちが来ているのかなと思って覗いてみたら私一人だった
というようなことがかなり頻繁にあったようです
そんなこと覚えていなかったのでびっくりしていたのですが
私が家に帰って来てから母から思い出したように電話がありました
22 ::2013/08/26(月) 08:52:25.20 ID:toC48w2rP
母曰く、そのシロちゃん(仮名)は裏のお稲荷さんだと思う、とのことでした
私が幼いころに住んでいたのは借家だったのですが
その家の裏手にちょっとした山のようなものがあり
ちゃんとした神社というより祠のようなもの
(小さな鳥居と旗?のようなものがあったような気がします)
が祀られていたんですけれど、それがお稲荷様だったようです
母が言うには、大きな神社にお宮参りに行った帰りにその祠の前を通った時
ずっと寝ていた私がいきなりきゃっきゃと笑い出したそうなんです
23 ::2013/08/26(月) 08:53:31.61 ID:toC48w2rP
なにもないのに何でだろうと思っていたようですが
私を連れて散歩に出かけたりすると必ず祠の前で笑うし
夜泣きが酷かったようですが
思い立って祠の前まで連れて行くと機嫌が治ってすぐに寝付いたそうなんです
不思議な事もあるものだな、全然覚えてないな、
と思いながら母の話を聞いていたら、おもむろにこう続けました
多分あんたを助けてくれたのもお稲荷さんだと思うよ、と
いや、さすがにそれはないだろうと私は言ったんですが
あんたとシロちゃん(仮)は仲が良かったから守ってくれたんだよの一点張りでした
いくらなんでも神様が一人のために(それもずっと忘れていた薄情な子供のために)
力を貸してくれるなんて都合が良すぎると思ったので
適当に話を合わせてその日は電話を切り、そのまま寝ました
24 ::2013/08/26(月) 08:54:50.64 ID:toC48w2rP
その夜夢を見たんです
うちの実家は私が小学生の途中の頃に住んでた借家の近くに出来たマンションを購入した
というものなのですが、ウチはそこの五階以上の高さにあります
うろ覚えですが、マンションに引っ越してすぐの頃に私はベランダから落ちたことがあるんです
その時の夢でした
夏場にベランダに子供用プールを出して遊んでいて、足が滑って柵の間から落ちてしまったのですが
落ちる途中で
あ、シロちゃんがいるから大丈夫だ、と思っている私の夢でした
25 ::2013/08/26(月) 09:02:08.03 ID:toC48w2rP
確かに実際私はベランダから落ちたことがありました
その事件以来子供用プール禁止になっちゃいましたので確かなはずです
でも落ちたあとどうなったかうろ覚えなんですね
小学二年か三年だったはずですので、はっきりと覚えているということもないでしょうけれど
それだけ大きな事件ですからまるっと忘れてるのも変だなと思い母に電話をかけて訊いてみました
母の話しによればかすり傷程度でほぼ無傷だったそうです
救急車も呼ばれて病院に運び込まれたらしいんですが
植え込みに落ちたにしても怪我をしていなさ過ぎでお医者様も不思議がっておられたとか
あの時シロちゃん居た、多分、と母に告げると、ほらね、と言われました
ただ、夢で見たシロちゃんは人間じゃなく、なんか白いもこもこしたものでした
お狐さまかどうかはわかりません
どちらかと言うと直感的に猫っぽいものでした
26 :おわり:2013/08/26(月) 09:06:02.94 ID:toC48w2rP
結局それが何だったのかはさっぱりわからないのですが
子供の頃のアルバムをひっくり返してみたら
祠の近くの空き地で取った写真に白とシマのまん丸のぶちネコが写ってました
印象的にはその猫のほうが夢で見たシロちゃんっぽかったのですが答えはわからずじまいでした
どちらにせよ次に実家に帰ったときはちゃんと祠にお礼に行こうと思っています長々失礼しました
書きながら頭の中を纏めて少しスッキリしつつ
結局助けてくれたのはどなたなのだろうかと謎は謎のままでした
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