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第2673話 廃屋の三畳間

684 :本当にあった怖い名無し:2012/02/14(火) 14:41:21.67 ID:J4DiZIT90
小1の春休み、初めて徳島の親戚の家に遊びに行った時の話。
畑の隅に、戸口も窓もはずされたボロ屋があり、私は好奇心につられてその家にあがりこんだ。
玄関脇の三畳間には、畳一面にどす黒いものが染みついており、
壁や柱にもべたべた赤黒い手形や指の跡がついている。
あまりの気味悪さに「工事の土だ」と自分を納得させたのだが、
その日の夕方から腹痛が始まり、下腹に筋肉割れのような筋が何本も走った。
親戚のおばあさんはそれを見て、
「○○ちゃん、あの家に入った?」
「入った」
すぐに祈祷師のような太ったオバサンが呼ばれ、拝んでもらって、腹痛は治まった。

あとで聞いたところでは、日本が戦争に負けた時、その家の三畳で切腹自殺した男性がいたのだそうだ。
介錯なしの切腹だから、彼は朝まで転げ回って苦しんだらしく、
壁や柱の手形指形はその時のものなのだという。

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