第3796話 タクヤくん(仮名)

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0092本当にあった怖い名無し2023/09/22(金) 09:08:32.75ID:YNS6xpUu0
とりあえず書くわ。
ちょっと長くなると思う
私が地元でバイトしてた時の話なんだが、新しくバイトで入って結構フレンドリーなバイト先だったので歓迎会開いてくれた。
その時にいた2つ歳上のAさんが、何かの話の流れで中学生の時にイジメちゃってた奴がいて〜って話はじめた。
軽いイジメしてたんだけど、そのイジメてた奴が交通事故で急に亡くなっね謝れてないんだよ〜みたいな。
交通事故って自○じゃないんすかーとか聞いてる人いたんだけど、遺書とかも無くて普通に交通事故だったらしい。

0093本当にあった怖い名無し2023/09/22(金) 09:09:27.30ID:YNS6xpUu0
んでその話ずっと聞いてて、色んな情報かけ合わせた時、その交通事故で亡くなった、タクヤくん(仮名)って私の隣の家に住んでたタクヤくんで間違いないって思ったのよ。
私が小6の時に交通事故で亡くなったから年齢も合うし、間違いないなって。
当時、私は地元と言っても7歳の時に両親が離婚して母方の実家に引越してきた形だったんだけど、隣のタクヤくんがめっちゃ優しくてよく遊んでくれて、
子供心に多分私はタクヤくんのこと好きだったんだと思う。
でもタクヤくんが中学にいってから部活もやってたようで遊んだりする時間が無くなってあんまり会えなかったんだよね。
それで突然亡くなって、信じられなかったというか、今でも普通に生きてる感じであんまり涙出なかった。

0094本当にあった怖い名無し2023/09/22(金) 09:10:23.44ID:YNS6xpUu0
んで、そのAさんはその話ずっとしてて、そこまで嫌な感じではないけどちょっと武勇伝じゃないが、軽く話してる感じだった。
といっても私もその時から10年以上経ってたから怒りみたいなのは無かった。あえて自分とタクヤくんが面識あったことも話さなかったんだよね。
そしたらその日だったか次の日だったか、夢にタクヤくんが出てきたのよ。
あんまり夢見るほうじゃないんだけど、凄いハッキリしてて、あっタクヤくんだって中学の時の姿のままですぐわかった。
タクヤくんが私に「俺あいつ許してないから」って言って、その後に私は目が覚めたんだよね。
ハッ!( ゚ Д ゚!)って感じじゃなくて、普通にぬるっと起きたけど。
その夢が果たしてタクヤくんが許してなくて化けて私の夢に出たのか、もしくは深層心理で私がAさんを許せないと思ったのかはわからなかったけど、モヤッとしたままバイトにいった。
特にAさんは普通だし、私も普通にバイトして過ごした。

0095本当にあった怖い名無し2023/09/22(金) 09:11:36.41ID:YNS6xpUu0
その後からさ、数日にわけてタクヤくんが夢に出てくるわけよ。
出たり出なかったりだけど、その時にタクヤくんは「俺、あいつに体操服を違うクラスの女子の机に入れられたの許してない」とか
「上履きを濡らして隠したの許してない」とか
「足を思いっきり蹴って内出血したのも許してない」とか
すっごい具体的なことを言ってきたのよ。
ちょっと起きてから曖昧な時もあったけど、何か私は気味が悪くてその夢を見た日に言われた内容を覚えてるだけ軽くメモしてたのよ。

で、ある日バイトの休憩時間がAさんと被った時に、思い切って聞いてみようかなと思って。
もしかしてこれの内容がガチだったらタクヤくん相当恨んでるやんとか思って…
でも私はそれまで幽霊だとか見たことなかったし、信じてもいなかったから面白半分というかまさかなーって感じだった。
Aさんに「前にイジメしてた子が交通事故で亡くなったって言ってたじゃないですか?」って聞いた。
「その子、私の家の隣に住んでたタクヤくんだと思うですけど、合ってます?」って聞くとAさんはびっくりしてた。
「そうそう、タクヤだよ。マジかー仲良かったの?」って聞かれて
中学までは多分好きな人だったーとか話して、Aさんが「マジかー!青春だったんだね〜亡くなっちゃったのは残念だったね…」みたいなこと言ってて。

0096本当にあった怖い名無し2023/09/22(金) 09:12:30.67ID:YNS6xpUu0
んで「それでAさんから話聞いた日くらいからタクヤくんが夢に出てくるんですよ〜」って笑って話したらAさんがちょっと苦笑いしながら私を見てきた。
私は夢でタクヤくんに言われた内容のメモの写真をスマホでAさんに見せたのよ。
そしたらさ、人の顔がみるみる白くなるっていうのを初めて間近で見たよ。
「えっ大丈夫ですか?」って私が聞いたら「いや…なんで知ってる…」みたいなこと呟くから
「えっこれガチなんですか?タクヤくんずっと許さない許さないってめっちゃ言ってます」
って私が、今思うと、トドメさすようなセリフを言ったらAさんその場で吐いちゃったんだよね。
バイト先でちょっと騒ぎになってAさんは早退してった。

で、その日のあと、タクヤくんが夢に出てくるのはたまにあったけど、昔タクヤくんが遊んでくれてたときの記憶?みたいな感じばっかりで、許さないみたいなことは言わなくなった。

Aさんは次の週にバイト急にバックれていなくなった。結局あの後どうなったとかは全然わからないんだけど、奇妙な体験だったよ。
不思議と怖いとかは全然なかったんだよなあ。今考えてもタクヤくんと遊んでたときの楽しい記憶しか出てこないくらい。

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