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第2679話 黒猫のくーたん

839 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 16:37:04.51 ID:cmJ5xHrv0
今年の正月の不思議(?)、というか俺には少し恐怖体験。
オカルト住人ではないんだけど、探してここにたどりつきました。
今日休みなんで書いたはいいんですが、、。まとめてはあるんだけど、
自分、簡潔にモノを書くのが下手でかなり長文になっちゃいました…
慣れてなくて流れが読めなくて。投下していいですか?
840 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 16:41:09.74 ID:CHvwracs0
聞くなww
書きたければ書けばいいんだよ
841 :黒猫1/3:2012/02/17(金) 16:43:26.20 ID:cmJ5xHrv0
>>840 申し訳ない…では投下します。

30年近く前…思えば俺が物心ついた時から我が家には黒猫がいた。
すでに成猫で、目の色はゴールドというか、どこにでもいる黒猫。
メスで、尻尾が長く、歩くときはそれを立てて優雅に振っていた。
俺が小学校から戻るといつも玄関先にいる。おかえり、のつもり(?)
なのかニャ~と短く鳴いて俺の顔を見上げてた。

黒猫は賢くって人なつっこいとよく言われるけど、例に違わず、人に
よく慣れていた。それと猫は空気が読めるとも言うけど、人との距離
の取り方も絶妙だった気がする。
例えば7、8歳頃の記憶だけど、友達とケンカして機嫌を悪くして帰宅
すると近寄ってこない。でもアニメか何か見て機嫌が直るといつの間
にか俺の隣で寝ている。頭をなでてやると俺の膝の上に乗りグルグル
喉を鳴らす。「くーたん…」と名前を呼んで抱き上げると、俺の耳元を
ペロペロ舐める。
グルグル喉を鳴らして、小さな鼻息、ざらざらの舌の感触、リアルに今
でもはっきり覚えている。
親から叱られてベソかいてると、微妙な距離をとってそばで心配そうに
してるとか、覚えているシーンも数年間にわたっていくつもある。

2つ下の妹も黒猫をかわいがった。何かの包装用の赤いリボンで首輪
を作り、黒猫につけてあげていた。
俺「ゆったりめにつけてあげないと、くーたんが苦しいよ」
妹「うん、わかってる」
この会話もリアルに覚えている。

小5の時に親父の仕事の都合で引っ越した。
ところがこの時期を境に俺の黒猫の記憶が途絶えている。

842 :黒猫2/3:2012/02/17(金) 16:44:15.87 ID:cmJ5xHrv0
引っ越しや転校、新しい友人と知り合い遊び、いろいろあったから印象
が薄くなったのか、引っ越し先がペット禁止で親が知り合いにでもあげ
たのか、、、中学、高校、大学、黒猫のことはその後も時々思い出した
けど、勝手にそう考え、一人で納得していた。

今年の正月。
俺も所帯を持って、妹も嫁ぎ、実家にそれぞれ家族を連れて集まる。
実家に到着すると妹一家もほぼ同時にやってきた。と、ふと隣の家の
庭に目をやると、赤い首輪をつけた黒猫がいた。
「くーたん…」ふと口をついて出た。妹もそっちを見て、「くーたん、私も
覚えてる。おとなしくてキレイないい猫だったよね」と懐かしそうに言った。

年始の挨拶をしてテーブルを囲む一族。おせちとお酒で話しも盛り上がる。
俺はふとさっきの黒猫を思い出して、親父とお袋に尋ねた。
「そう言えば、○○町(黒猫の記憶がある時期に住んでたところ)から
引っ越す時、くーたんどうしたんだっけ?誰かにあげたんだっけ?一緒に
引っ越したんだっけ?」
不思議そうに顔を見合わせる両親。親父が、
「…なんだ、そのくーたんって?」
俺が「はいはい、とぼけなくていいから!黒猫のくーたんだよ。…あ、ひょ
っとして捨てた?もしそうだとしても。今更気にしないからどうしたか教えて
くれよ」と言うと、妹も話題に乗っかってきた。「そうそう、私も気になるし!
くーたんのその後!」
そしたら親父が意外なことを言い出した。
マジメな顔で「オレが猫嫌いなの知らないのか?オレは結婚してから猫は
もちろん、何の動物も飼ったことはないぞ」

843 :黒猫3/3:2012/02/17(金) 16:45:18.06 ID:cmJ5xHrv0
今度は俺と妹が顔を見合わせる番だった。
「絶対、そんなことない!抱いた感触、喉を鳴らす音、全部覚えてるし!」
「そうそう!いつもリビングの床で寝てたじゃない!」
俺と妹が口々に言うと、親父はからかわれてると思ったのかちょっとムッ
としたような顔をした。お袋が見かねて呆れたように口を挟んだ。
「○○町のアパートはペット禁止だったよ。飼えるわけないでしょ」

絶句した。
両親の顔を見るととてもウソをついているようには思えなかった。
妹も混乱しているようだったが何かを思いついたように、
「兄ちゃん、アルバム!昔のアルバム!」
そうだ、親父は昔からカメラが趣味で、俺と妹の成長記録の写真は山ほど
実家にある、1枚でも写っていれば勘違いしているのは両親の方とわかる。
屋外の写真には目もくれず、部屋の中で撮った写真を片っ端からチェック
した。それでも100枚以上はあったが、全部見終わって背筋が寒くなった。
本当にくーたんの姿は1枚の写真にも写っていなかった。
妹も顔色が変わっていたが、それでも自分は小さかったから、何か勘違い
したんだろう、と自分に言い聞かせているようだった。

だが俺の方は引っ越し当時10歳を越えていた。
他の記憶は全部ほぼ正確なのに、なぜ黒猫だけ混乱(?)しているのか?
(しかも小さい子供とは言え、妹という証言者もいる)
絶対ぬいぐるみとかじゃない、重み、感触、音、匂いまでリアルに覚えている。
毎日玄関先まで迎えにきて、遊んでくれた、あの黒猫は何だったんだろう?

長文申し訳ありませんでした。

844 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 16:51:53.79 ID:A/awSoaW0
>>843
その○○町のアパートに行けばまだ居るんじゃない?
会ってきなよ
846 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 17:00:30.06 ID:cmJ5xHrv0
>>844
○○町のアパートは自分が高校の時(バブル真っ盛り?)になくなり、あとには
マンションが建ってました。
まぁいくら猫が長生きしても、あれから20年以上経ってますから。
自分の記憶の中に確かにあるのに、もう確かめようもない不思議が一番気持ち
悪いですね…
847 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 17:07:06.51 ID:Bx+rFFNmO
30年前だからさすがに亡くなってるだろう

ご両親は飼っているという認識は無いなら、
野良猫がたまに上がって来てただけという可能性はないのかな?

848 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 17:13:59.75 ID:cmJ5xHrv0
>>847
その可能性も疑ってみましたが、一時期、お袋がパートに出ていた時期が
あって(それは両親とも時期の確認は取れています)、その間は自分も妹
もカギっ子だったわけです(つまり戸締まりバッチリ状態)。
勘違いかもしれないけど、その時期にも黒猫の記憶があるんです。
カギを開ける音を聞いて、くーたんは玄関先に来るのかな?と考えた記憶
もうっすらあるので。
849 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 17:17:49.63 ID:fMlLD4kX0
猫版イマジナリーフレンド
というか兄妹でごっこ遊びをしていたんだろう
それが現実のこととして記憶されてただけだな
851 :本当にあった怖い名無し:2012/02/17(金) 17:31:24.61 ID:cmJ5xHrv0
>>849
かも知れませんねw
妄想が現実として未発達の脳内に擦り込まれた。これが一番納得できる。

ただ、その後リアルに猫に接した体験が自分にはなかったんだけど、先週末
気になって猫飼いの同僚の家にお邪魔して猫と遊んだんです。
あの時経験したグルグル音、ザラザラの舌… リアル猫と遊んだ経験がなけ
れば体験できない既視感があったんです。尚更謎になってしまったw…

では落ちます。板汚し申し訳ありませんでした。

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