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第2731話 取り立て屋

463 :1/2:2012/03/30(金) 14:50:54.48 ID:MNudD0EE0
大学で知り合ったA(女)から聞いた話し。
その家は母親:働き者、父親:体も気も弱い人、娘:A(当時幼女)の三人暮らしだった。小さくて古いながらも庭付き一軒家。
しかし父親が知人にだまされて借金の保証人にされてドロンされ、結構な額の借金を背負わされることになった。
母親は過労も重なって入院。
借金の取り立てが来るが、父親は見るからにひ弱でタコ部屋に入れたって使い物にならないのが解りきっているし、脅そうが怒鳴ろうが意味がない。入院している母親は勤め先ががっちり守っている。
Aは幼いから風俗で働かせるわけにもいかず、頭を抱えてしまったらしい。家売ったって大した額にもならないし。
しかし取り立ての仕事はしないといけないから、
「てめぇ!真面目に働けよ!」とかお説教モードになってしまう。
464 :2/2:2012/03/30(金) 14:51:45.05 ID:MNudD0EE0
その日は取り立ての兄貴分も一緒に来た。
舎弟がいつものごとく「人間真面目に働けばな!」と労働を促している脇で、兄貴分が犬のぬいぐるみを抱きしめて黙って座っているAをじっと見てから
「その子、ちょっと貸してくれないか」と話しかけた。
Aは黙ったままうつむいたけど、兄貴分の
「絶対に酷いことはしない。約束する。ちょっとだけ貸してくれないか」と頼まれ、差し出した。
すると兄貴分は自分の鼻とぬいぐるみの鼻をくっつけて何秒かしてから「ありがとう」と返してくれた。
そして父親に
「シャベルねぇか」と話しかけ、無いと言われると舎弟を事務所に行かせてシャベルを持ってこさせ、父親に
「庭のな、ここを掘れ。おまえん家なんだから、俺たちが掘るわけにゃいかねぇから」と命令した。
十回くらい掘ったら、アタッシュケースが出てきた。
開けてみると昔の一万円札の束がぎっしり。
借金はその半分以下で間に合ったため、
「どうせこれ埋めた奴は取りに来ねぇよ。それでも心配なら、来た奴にこの名刺見せて「こっちに行ってくれ」っつって構わねぇから」
と事務所の名刺を渡した。
そしてAに
「友達は大切にな」と言って帰って行った。
どう考えても、大金の場所をぬいぐるみから聞いたんだよね…。
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