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第2249話 背後の大男

792 :本当にあった怖い名無し:2011/03/31(木) 22:35:08.47 ID:/5u9EhwF0
祖母の話。
その日、勤め先のトラブルが原因で帰宅時間がすっかり遅くなり帰路を急いでいた。
灯火管制された町は暗く、提灯の明かりだけが頼り。
しばらくすると、少し離れた場所に明かりを感じた。
見てみると、光の玉が3~4つボールのようにポーンポーンと地面を飛び跳ねている。
光の玉はかなり強い光を放ち、尾を引いていた。
祖母はその不思議な光景に足を止めて暫く眺めていたが、ふと背後に気配を感じて振り返った。
そこには雲を突くような大男が立っていた。
驚きつつ「こんばんわ」と声をかけてみるが返事はない。
顔を見ようと提灯をかざしてみるが何故か見る事が出来ない。
怖くなり「ごきげんよう」と会釈してその場を離れる事にした。
歩き始めて暫くして祖母は気付く。
大男がついてくる。
肩越しで見返ると2メートルも離れていない。
祖母の歩みは自然と早くなり最後は走り出した。
そして自宅を視野に入れると大声で助けを求めた。
祖母の声を聴いた祖父がおっとり刀で外に出てきてぼんやり祖母の来る方向を眺めていたが、何かを見つけると途端に慌てだした。
戸や窓を全部閉め切り、息を切らす祖母を家に引っ張り込むと玄関にガチャリと鍵を掛け、窓越しにしきりと表の様子を窺った。
祖父の目には巨大な火の玉が祖母を追いかけてくるのが見えていた。
翌日、光の玉を見た場所に行ってみると、そこには墓地があった。
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