- 91 :・・・-・ :2014/03/29(土)14:30:38 ID:rX8zzYW0u
- 思い出したので書き込みします。
自分がJ隊時代にS馬の演習場で、一週間演習をした時の話。最初の三日間延々と穴掘り。二日目の深夜にようやく組長から「お前から仮眠をして来い」と言われ、離れた天幕へ仮眠をしに一人で向かった。
仮眠用に開設していた業務用天幕の中は真っ暗。手探りで入口近くの野外ベッドを見つけたが、既に誰か寝ている様子。
寝ている人の半長靴に思いっきり触れてしまった(演習中は半長靴を履いたまま寝る)。
他のベッドはどうだろうと天幕の奥に進むんだけど、大勢が寝ている寝息が聞こえていて、どこが空いているのかわからない。
ライトをつけたら、起こしてしまうし…
あ、そうだ!と私物の赤外線暗視単眼鏡(ドンキで売ってた安いやつ)を持っていたのを思い出し、腰のダンプポーチから取出して天幕内を単眼鏡で覗いてみた。…えっ?
天幕の中には誰も居ない。8個設置してあったベッドは全部空。あの半長靴に触れたベッドの上にも誰も居ない。
確かに触れたあれは、半長靴3型の独特の靴紐とソールの感触だったのに…
さっきまで聞こえていた人の寝息の音もピタリと聞こえなくなっている。
普通の状況だったら、ここでゾッとしちゃうわけだが
その時自分は、余りにも疲れすぎてて「なんだ、空いてんじゃねぇか。」とそのままベッドへゴロンでした。
人は疲れすぎると、恐怖よりも睡眠を優先するんだなと思った。