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第2110話 毒素を出す薬

696 :本当にあった怖い名無し:2010/11/21(日) 02:50:04 ID:uDi+0nDj0
病気繋がりで一つ。
まだ赤ちゃんの頃の事を 親から聞いた話なんだけど…
自分は、どうやら生まれながらにして凄いアトピーだったらしい。
「だったらしい。」と言うのは、現在アトピーで無いのと その頃「アトピー」なんて
まだ一般的に言われていなかったから。

兎に角 頭の天辺から 足のつま先まで、ブツブツとデキモノが出た醜い赤ちゃんだったらしい。
ある日 両親の元に「医者」の肩書を持った人物がやって来て治療を任せてくれないかと言ってきた。
聞けば、その医者が開業している病院は、割と近くの場所にあるとか。
次の日 母親が、自分を連れて約束の時間に訪れると、待合室には一人の患者の姿も無く
医者自らが出迎えてくれた。
で、色々診察をして 飲み薬を出され「これは毒素を出す薬だ。」とか「必ず時間道理に飲ませろ。」とか…
その頃の医者にしては、珍しく細かくアドバイスをしてしてくれたそうだ。
母親が「次は、いつ来たらいいですか?薬が無くなる前の方が…」と言いかけた時
「もう 大丈夫です。これで治りますから。」と言われ 半信半疑で帰って来て、
医者のアドバイス通りに薬を飲ませると、3日後には ツルツルすべすべの 赤ちゃん本来の肌に戻った。

余りの嬉しさに 母親は、手土産を抱えて、その医者にお礼を言いに行こうとしたんだけど、
何故だか病院が見つからない。かつてそこに病院があったような空地すら無い。
近くの人に聞いてみても「ここいら辺に、病院なんてありませんよ。」と言われるだけだった。

そんな話を聞かせてくれる度に「何故 家に来たんだろう?誰かの紹介とも言っていなかったし…」
「病院だって… 目印のお豆腐屋さんは、有るのに あんな立派な病院が無いなんて…」と
不思議がっていた。

698 :本当にあった怖い名無し:2010/11/21(日) 03:04:03 ID:uDi+0nDj0
>>697
いやいや。マジ話。
近所のおじさん、おばさんなんかも 一緒に不思議がっているし、
近所の子供が、アトピーと診断されたと言っては
「あの薬の名前だけでも 聞いておけば良かった。」と話している。
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