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第289話 猫の死神

503 :あなたのうしろに名無しさんが・・・[sage] :03/05/16 12:39
ものすごく小話集になるんですがいいでしょうか。

・昔姉と姉の友達と近所の山に入って遊んでいた。
 普段はあまり行かないところにいってみようという事になって少し奥まで入ってみると,
 ちょうどアリ地獄のように砂が直径3メートルくらいの大きさですり鉢状になっているところがあった。
 その周囲は普通に森が続いていて、ミステリーサークルのようにそこだけ
 色の違う白っぽい砂が奇麗な円形ですり鉢のようにへこんでいる。
 その円形のへこみの上には蔓がものすごく大きくなって硬くなったようなのがぶら下がっていて,
 (これは普通にこういう木が存在するんだと思います。他でも見たことがある。)
 ちょうどブランコができるような大きさと形だった。
 いい所を見つけた!と思い、その日はそこでさんざん遊んで場所を覚えて家に帰った。
 でも後でどんなに探してもみつからない。
 いつも行く所から少し外れるとはいえ通いなれた山だったのに、二度と行き着くことはありませんでした。

・12年飼っていた猫が死んでしまったときのこと。
 私は猫が死んでしまったその日にその猫が私の部屋に来て、いつものように
 布団の上で丸まって寝てくれて、私はもう会えないと思ってずっと背中をなでつづける夢を見た。
 お別れしてくれたのだと思った。
 姉の所にはそういう事はその日はなかったらしい。
 それから3ヶ月ほどして、姉がこたつで寝ていた。私が横に座るとがばっと起き、
 「今ミーコ(死んでしまった猫の名)いた?」と言った。
 とっくに死んでしまっていることをすぐ姉は思い出し、今見ていた夢を話してくれた。
 自分がこたつで寝ていると、ミーコが腹の上に乗ってきた。ああミーコだと姉が背をなでていると、
 居間のドアの側ににもう一匹猫がいることに気がつく。黒い大きな猫で、見たことの無い猫だった。
 姉はなぜかあの猫がミーコの監視役なのだと思った。そこで目が覚めたらしい。
 姉に別れを惜しめなかったので、ミーコは猫の死神とちょっと戻ってきたのだろうということになっている。

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