第400話 ちょっとした錯覚(?)

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632 :本当にあった怖い名無し :04/09/11 14:41:49 ID:bBICPQ3V
 ちょっとした錯覚(?)のお話。

 大学時代に住んでいたアパートは、細かな砂利が敷かれた路地の奥にあって、
路地の出入り口の両側は、各々一軒家になっていた。片側は生け垣だけれど
反対側はブロック塀で、問題なのは、路地の出入り口になっている塀の角の部分。
 どうも、このブロック塀の角、地面と接しているところが、U字溝のフタが外れて
ぽっかりと開いているような気がして仕方がない。実際に細かな砂利の下に排水溝は
通っているんだけど、ちゃんとコンクリのフタがしてあって、砂利が被さっている。
片足落ちるんじゃないかというような穴なんか、当然空いていない。
 視界の端で見ていると、黒い開口部が見えている。でも、きちんと視線を向ければ
普通に砂利が敷き詰められた路地の地面。そんな感じ。
 何度確認してもこの奇妙な感覚は消えてくれず、結局そのアパートに住んでいる間中、
ありもしない排水溝の「フタのないところ」を避けて通り続けた。

 ずっと自分だけの見間違いだと思っていたら、当時アパートに遊びに来ていた友人たちの
大半が、実は同じ錯覚を覚えていたらしかった。中には、「フタなんかあったっけ?」と
穴の存在自体疑わない猛者までいる始末。
 何の変哲もない路地の風景に、そんな錯覚を起こさせるどんな要因があったんだか、
いまだに分からない。

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『第400話 ちょっとした錯覚(?)』へのコメント

  1. 名前:芝田 爽月 投稿日:2006/07/23(日) 22:37:00 ID:829778ec1

    がんばります

  2. 名前:ddd 投稿日:2007/01/26(金) 14:25:00 ID:8ee595144

    探偵ナイトスクープ行き決定

  3. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/09/21(金) 05:29:00 ID:bd26ac254

    ある絵を片目隠しながら距離を調節していくと、一部分が見えなくなるの。あれみたいなもんじゃね?

  4. 名前: 投稿日:2008/08/29(金) 09:32:00 ID:c5a96632f

    イメージできた

  5. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/03/16(月) 16:25:00 ID:7b2a9b0b2

    偶然だまし絵みたいな状況が出来上がってるんじゃ?人間の目って当てにならないらしいし。

  6. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/03/17(火) 16:57:00 ID:ec902a775

    エニグマらしい素敵な小ネタだね

  7. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2009/05/27(水) 22:03:00 ID:5c97e115f

    わけわからんのが良い。

  8. 名前:名無しの 投稿日:2014/06/14(土) 15:11:20 ID:405f0135b

    人間の視細胞には二種類あるんだって。
    色の違いに敏感だが明るくないと機能しなくて、視野の中心ほど濃密に分布している錐体細胞と、色は判別できないが暗くても機能する桿体細胞。
    自分の印象だと、妙なモノが見えるのはこの桿体細胞が主に働いてる場合(視野の隅とか薄暗くなった時とか)に多いんじゃないかと。
    で、普通に見えると思われてる以外のモノも、実は捉えてるんじゃないか、なんて思ったりするわけです。
    脳のフィルターで消されるから意識化されないだけで。

    以上です。