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第662話 イメージの大洪水

769 :本当にあった怖い名無し[sage] :2005/12/04(日) 16:44:18 ID:I97nwihM0
大学生の頃のとある朝、目を覚まして布団から起き上がり、
目をこすりながらボーっとしていたところ、
急に頭の中に、いろんなイメージが流れてきた。
なんというか、一瞬頭の中が真っ白になった後、大洪水のようにドバーっと。
内容は言葉で表現しにくいんだけど、
「子孫なし」(←これが一番大きかった)、「孤独」「独り」「断絶」
みたいな感じ。

そういうのが通り過ぎていった後に、
「ああ、私は一生独身で、子供もできないのかぁ」と思った。
かといって別にショックではなく、「まあ仕方ないか」と思いながら朝飯を食べた。
ただ寝ぼけただけだろ、と思えず、何故か啓示のように受け止めた。
(続く)

770 :本当にあった怖い名無し[sage] :2005/12/04(日) 16:45:31 ID:I97nwihM0
数日たって、父方の祖母に何気なくこの話をしてみた。
こっちは笑い話のつもりだったのだが、祖母はみるみる悲しそうな顔に。
聞くと、祖母の姉も若かりし頃、頃、私とまったく同じ経験をしたのだという。
祖母の姉は現在80を越えているが、年齢=毒女歴を更新中。
祖母はしきりに「それは夢、夢よ」と繰り返すのだが、
私の中では覆りようがないもの、という、諦観にも似た静かな感覚がある。
祖母の姉は独身生活をエンジョイしているカッコイイお婆さん。
だから、あんな風になれるなら別にいいか、とも思う。

啓示のようなイメージの大洪水を受けたことは他にも何度かあり、
大体がしょうもない内容なのだが(花とか塩鮭とか)、これがよく当たる。
だから「一生独身」も当たるのかもしれない。別にいいけど。
とりあえず孤独な老後に備えて、祖母の姉のように貯蓄しておこうと思っている。

怖くもない話でスマソ

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