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第885話 自分に瓜二つ

823 :本当にあった怖い名無し[sage] :2006/10/13(金) 11:37:23 ID:udzwSRw9O
保育所に通ってた頃の話
ある日友達数人が唐突に自分を取り囲んで
「妹おる?」と質問してきた。
「妹なんかおらへん」と答えると、
「ほら、みいや」「せやけど」と、コソコソもめてる。
気になって「なんなん?」と尋ねると
「あの子…」
友達のずずっと指差す方向を見ると、1才下のクラスの色帽子をかぶった子がジャングルジムで遊んでた。耳の辺りだけ三つ編みした髪の長い子。
なんや自分と同じ髪型だからそんな事いうのか…と呆れつつジャングルジムに近づいてその子の顔覗き込んだ。
と、自分がいた。そこまさに自分がいた。鏡を見るように。
呆然とする自分に友達数人が
「ほんまに妹違うん?」
「むちゃくちゃそっくりや」「あれ誰?」
「お引っ越ししてきた子やろか?」
等と口々に言う。
変な気持ちだった。自分に瓜二つの子が目の前にいる。

次の『午後遊び』の時間にみんなでその子を探したがいなかった。
それっきり……

自分にそっくりな子がいたそれだけの話。

ただ、この前里帰りした時母親にその話をしたらこんなことを言っていた。
「ははは、そう言えばお母ちゃんも、一時だけ保育所の送り迎えの時よう人まちがいされたわ。〇〇さん、〇〇さんて、しょっちゅう。目の前きてまで間違うんやもん。気持ち悪かったわ。
反対にお友達に『あんた、昨日ドコソコで声掛けたのに何で無視して行ったん?』ってソコに行ってないのに何回も言われたり。ソレ多分〇〇さんやわ。
〇〇さんてほんまにお母ちゃんによう似てたんやろなぁ。おうてみたかったわ。」

保育所に行ってた頃住んでた町は2年しかいなかった。同じ頃に母のそっくりさんと自分のそっくりさん。
もしかしてあの子と〇〇さんて……親子やったとか……?

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