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第1005話 田中からの電話

94 :本当にあった怖い名無し[sage] :2007/08/28(火) 01:47:19 ID:3S4KUXtk0
私が高校生だった頃。
当時はまだ携帯はおろかポケベルすら出始めで、友達と遊ぶときは待ち合わせの時間も場所も念入りに決めるのが普通だった。
ある日曜日、家でまったりと過ごしていると、家に電話がかかってきて、母が受話器を取った。
「○○ちゃん居ますか?」というように、名前入りで訊ねられたため、セールスだとか何の疑問も持たずに母は私に受話器を渡した。
相手は、
「田中だけど。なんでまだ家に居るの!」
とちょっとお怒り気味。
「私、ずっと、高校の近くのケンタッキーの前で待ってるんだけど!」
確かに高校の近くにケンタッキーフライドチキンはあるし、そのそばに公衆電話もある。
でもそんなとこで待ち合わせした覚えがなかった。
「えーっと、私、どっか行く約束してたっけ?」
と聞き返すと、怒り心頭なのか、無言で電話を切られてしまった。
田中という名前の知り合いは同じクラスに確かに居るけど、声がなんだか違うような気がして、
その心当たりのある「田中ユキ」に電話してみた。
そしたら、家に居て、多少寝ぼけてはいるものの記憶にあるユキの声で、「そんな電話してないよ」と言われた。もう一人、心当たりの田中は、居ないこともない。名前は、タエコ。
正直、電話の声は、ユキよりはタエコに似ていた感じがした。
でも、それは、中学時代の知り合いで、たいして仲良かったわけでもないし、今日待ち合わせなんてするはずがない。
おかしいなー、と母と首を傾げていたら、新たにもう一本電話がかかってきた。
中学時代に親しくしていた子からで、
「タエちゃんが自殺したんだって。昨日。お通夜とお葬式、行かない?」
という内容。
――昨日? ってことは自殺予告の電話ではなかったということ。

それから登下校のときもそのケンタッキーの前は避けるようになったんだけど、
「呼ばれる」ほど親しくもなかったのに、なんで私に電話がかかってきたのだかが、未だに謎。

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