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第1261話 猫又(2)

97 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/04(火) 22:17:49 ID:vA4AVf480
中学生だったころの話。
友達の家の近所が住宅街なんだけど、
そのあたりは昼間はたいして人もいないし、道路も軽が一台やっと通れる程度の細い道が多かった。

そんな道のひとつを、その友達としゃべりながら歩いていたときのこと。
話の合間にふと自分が前を見ると、いつ現れたのか、道の真ん中に黒い猫がいた。
それだけならどうということもないのだけど、
その猫は尻尾の先が「Y」の字形に割れていた。
猫もこっちに気がついて、びっくりした顔して静止していた。
(今も昔も猫大好きだから、猫の表情はだいたいわかるつもり)
自分はとりあえず立ち止まった。歩いてるせいでぶれて見えるのでは、と思ったから。
でもやっぱりしっぽが割れている。
そこで仮説を立てた。
1.二本に錯覚するほどの速さでしっぽの先だけ高速で振っている。
2.実はしっぽ以外が限りなく同じポーズの猫が二匹いて、重なって見える。
3.しっぽだけ蜃気楼。
いろいろ考えたものの、そりゃないだろうと一瞬で判別がつく。
あと考えられる可能性は…と模索し、とりあえず友達に声をかけた。
「ねえ、そこの黒い猫のしっぽ、割れてない?」
そしたら、友達は正面の道含めてあたりを見回し、そんなのいないよ、と返事した。
指差して説明をして、何度も確認してもらったがやっぱりなにもいない、見えないと言っていた。
そうこうしているうちに、猫は「あーまじびびった」って感じで近くの家の垣根に消えた。
その場で友達に立っていてもらい、猫のいた位置に自分が行き、
「ここにいたんだよー、ちゃんと見た?」
と立って見せたが、見たけどやっぱりなんにも見えなかったとのこと。
ていうか田舎道だし、道になにかいるって言われたら、
そこにも視線がいかないわけがないくらいなんだよな。

あれはなんだったんだろなー。
友達にも見えてたなら、突然変異で決着ついたんだけど。

長文スマン。

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