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第1265話 猫の威嚇

180 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/09(日) 11:00:51 ID:zgpLVUfM0
小学生の頃の話①

私は自転車を乗り回すのが好きだったので
1人でも暇な時は自転車で近所をボラボラしてた。
そしてそんな時は決まって、普段は通らない道を探したり
戸建住宅街の中の小さな道をなんかを探すのが好きだった。

その日もたまたま戸建住宅街で新しい小さな路地を見つけて入った。
路地を曲がるとトタンで出来た小屋や屋根があり、古い和風家屋(庶民な感じ)、
砂利交じりの土の路地、軒先にはスタンド式の洗濯干し等もあり、
昭和風情という感じの、そこだけ時代や町並みが変わったような一角に出くわした。

ちなみに当時住んでた地区は、山を切り開きニュータウン開発された新興住宅地
古い区画などはまずない状態で、街全体を一から作った住宅地だったので
今考えると、そんな一角に出くわすだけでも不思議な出来事だった。

しかしそんなことを知らない当時は「へぇ~こんなとこあったんだ」という感じだった。
そしてしばらく見入ってから、その路地に少し踏み込むと突然猫が「にゃー」と威嚇してきた。
すると反対側からも「にゃー」「にゃー」と複数匹の猫の鳴き声が一斉に重なった。
見回すと15~20匹はいるかと思われる猫が、全部自分の方を向いて威嚇している。
実は、自分は猫が苦手になるエピソードがあり、当時は特に猫が苦手だった。
それになにより、知らない路地に1人でいることが急に怖くなってきた。

-続く-

181 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/09(日) 11:01:47 ID:zgpLVUfM0
小学生の頃の話②

慌てて出て行こうとしたが、慣れない砂利に足を取られて自転車のUターンを手間取っていると
今まで「にゃー」としか聞こえなかった猫の声が、急に人間の言葉に聞こえ始めた
会話の内容はハッキリ覚えてないけど「なんだこいつ?」「だれが入れた?」「早く立ち去れ」
とにかく歓迎されてなかったのは覚えてる。

次の日友達にその話をすると、友達は猫が好きなので「行きたい!」って言ってきた
結局オカルト好きな友達や、いつの間にかくっついてきた友達の友達なども交えて
5人でその路地にいくことになった。
場所はちゃんと覚えていたし、路地といっても自転車で乗り込める広さだから
見失うような場所ではなかった。
しかし5人で手分けしてその路地は見つからなかった。
しかも、その友達の友達がその近辺に住んでる子で
「そんな場所ない」と言い切って、私は嘘つき呼ばわりされてしまった

今でもあの場所はなんだったのかと思う。
最近、映画『猫の恩返し』を見て当時のことを思い出したので書いてみた。
猫は会議するって話もどこかで聞いたので、それかな?とも思う。
とにかく白昼夢みたいな体験でした。

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