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第1279話 お爺さんと鱗

523 :本当にあった怖い名無し[sage] :2008/11/28(金) 07:02:28 ID:HDcNpRa2O
じゃあ口直しに昔の話をしよう。

大学生の時。たぶん今くらいの時期だったはず。
友人を私のアパートに泊めたことがある。
アパートまで帰るのには銀杏並木を通らないといけなくて、友人と2人でそこを
歩いてたら、変なお爺さんに会った。
和服を着込んだ上品そうなお爺さんが、銀杏の木の真下に立ってた。
「○○(曾祖母の結婚前の名)のひ孫だね。」
と呼び止められた時に、お爺さんがいたことに気づいた。
お爺さんは、
「昔は病弱でチビだったから心配していた。大きくて強い子になったな。」
のようなことを言っていた。たしかに私は病弱なチビだった。
「あと少しだ。大丈夫。お前は強い子に育ったから負けない。でも気をつけるんだよ」
と意味の分からないことを言って、お爺さんはどこかに歩き去った。
アパートに着いてそのまま寝て、翌朝カーテンを開けたら、窓の内側に何かついていた。
ねばねばした透明の液体とオレンジの鱗だった。金魚の鱗っぽい雰囲気。
それが窓ガラスとサッシにベッタリと。
友人と一緒に掃除したら、トイレの便座の裏にも同じものがついてた。

お爺さんや鱗を見たのはその一回だけだが、気持ち悪くて忘れられない思い出。

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