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第132話 戸の外

573 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/08/04 04:14
保育園に通ってた頃
夏にプールで遊んだ後に「おもいっきりテレビ」のあなたの知らない世界を
何故か先生とか皆で見てた、ちょうどお昼寝の時間と重なってたから
教室には布団が敷かれててみんな布団の上に座って。
皆で怖いねぇ怖いねぇって言いながらもその雰囲気が不思議と楽しかった。
しばらく経ってから、放送は続いているものの、もう寝ようねって
ことで先生がテレビを消しちゃった。
当然寝たくなんかないから皆ぶーぶー文句言って先生に抗議してたら
ふいに教室の戸がガラガラっと開いた
先生が訝しそうに教室の外に出て確認してたけど誰もいなかった様子で
開いた戸を閉めて首を傾げながら戻ってきて
「皆が先生の言うこと聞かないから本当にオバケがきちゃったよ~」
って園児がマジにとりそうな冗談を言った矢先
また同じ戸が今度はすごい勢いでガラガラって開いた後ピッタリと全開して
止まった。先生も流石に気味が悪かったらしく微妙な面持ちでその戸に
近づいていくと俺以外の園児もカルガモみたいに先生についていった。
そんでこっからが不思議なんだけど戸の外確認して戻ってくるまで
先生も俺の友達なんかも誰も一言も喋らなかったんだよ
俺だけがビビリで一緒に行かなかったから外に何があったのかなんて
知る由もないだけにすごく怖かった。
その後怒ったように先生が「寝なさい!」ってどなるから泣きそうになった
のを憶えてる。
この話を中学ぐらいの時に思い出してその時からの友人に
「あの時戸の外に何があったの?」
って聞いたら憶えてないって言うし
結構小さな町だったから幼稚園からの知り合いが中学までかなりの数
いたんだけどその後その全員に聞いて回ってもダメ、皆憶えてなかった。
俺だけが覚えてるってのも変だから幼児の妄想の類なのかも知れないけど
不可解っちゃ不可解な記憶だと思う
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