- 514 :本当にあった怖い名無し :2009/05/06(水) 10:50:19 ID:UA0oOqJC0
- ドッペルゲンガーの体験です。
私は神戸から京都に向かう新快速に乗っていました。
私は三宮で椅子に座り、車窓を眺めていました。
新大阪で、一人の女性が乗ってきて、私の隣に座りました。原色を基調とした印象的な服装で、しかも座る際に「失礼します」と言ってくれたので、その顔も見ました。 20代後半といったところでしょうか。
その女性は座るなり、バックから本を出して読み始めました。
私は、先ほど同様、また車窓を眺めていました。岸辺駅と千里丘駅のちょうど中間当たりで、新快速は普通電車を追い越しました。
向こうも速度を上げていたので、ゆっくりと追い越していったのです。
車窓を眺めたままの体勢だったので、自然と普通電車の乗客に目がいきました。
そこで私は、とんでもないものを見てしまったのです。なんと、横に座っている女性が、そこにいたのです。
ここで、「横に座っている人によく似た人」と書かなかったのは、服装から髪型から(もちろん顔も)全く瓜二つだったからです。
前述したとおり、その女性の服装は、原色を基調とした印象的なもので、それを着ている人が同時に二人いるなどとは、ちょっと考えられないものなのです。
しかも、普通電車に乗っているほうの女性も、本を読んでいます。
恐る恐る隣を見てみましたが、こちらの女性も同じような体勢で本を読んでいます。
よく見ると、本のカバーまでもが同じ書店のものではありませんか。普通電車を抜き去ったあと、隣に座っていた女性は高槻で下車していきました。
私はその後ろ姿を見送りながら、普通電車に乗っていた方の女性も高槻で降りないことを祈るばかりでした。
あれがドッペルゲンガーであるということが、私の出し得る唯一の答えだったから…。