- 416 :本当にあった怖い名無し[sage] :2009/09/06(日) 08:02:36 ID:B24Of69/0
- おはよう。今、目が覚めて思い出したんだけど、子供の頃の不可思議な話。
小学校入る前くらいだったと思う。向かいの家(お金持ち)の子とその子の家の中で遊んでいたんだけど
ちょっとの間、その子が席を外した。広い居間、ふかふかの絨毯の上に大きなピアノがあったんだけど、
そのピアノの足の部分に隙間が見えた。穴が開いている。子供の手の平くらいだったかな?
やる事もなく、暇だったからその穴をいじっているうちにスポンッ! と穴に吸い込まれてしまった。
ほんの小さな穴だったのに。
少し窮屈な思いをしたかと思うと、ドサッと広い空間に落ちた。天井に小さな黒く穴が開いている。
きっとここから落ちたんだな、と意外と冷静だった。
周りを見ると全面コンクリートの地下道っぽいところ。途中何箇所か赤い枠に緑の漢字で書かれた非常灯が埋まっている。
天井は高く、2,3Mはありそうだった。
何が起こったのかよくわからないが、単純に「お金持ちの家はsugeeeeee!」と子供ながら感心していた。
訳のわからんところに一人残されたら、当時泣き虫だった自分は泣き喚いているだろうけど、不思議と怖くなかった。
むしろ無機質なのに、なぜか優しい雰囲気を感じていた。
どこまでも続く地下道、非常灯以外は何もなくお腹も空いてきたので、さっき落ちてきた場所に戻り穴に届くように何度か
ぴょんぴょん跳ねていると、またスポンッと穴に吸い込まれた。
そして勢いよく飛び出して、ピアノの角に頭をぶつけた。先ほどと何の変化もない居間。
「あれ、なんだったんだろうな? おじさんが作った秘密基地?? やっぱお金持ちってsugeeeee!」
等考えていたら、その子が戻ってきた。今起こったことをありのままに話したんだけど、何それ? と笑われた。
その日は二人でおやつを食べて、本読んだりして帰った。あれから5年後、向かいの家族は隣町に引越し、今は別の家族が暮らしている。その家族は周りの家とも交流はなく、
うちとも交流はないので、一度も家に上がったことはない。
でもきっと、今でもあの穴は突然現れて誰かが来るのを待っている、そんな感じがする。長文、失礼しました。