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第1847話 とうらし

542 :π :2010/06/07(月) 20:56:59 ID:sMBsP67d0
少し長いですが一つ投下してみます!

幼い頃の不思議な話

『とうらし』

 今から20年ほど前。当時2、3才だった私は父、母と3人でマンションに住んでいました。
何でもない穏やかな午後のあるひと時、家には私と母がおり、母は家事をしています。もしくはリビングでくつろいでいたのかもしれません。
とにかく、いつも通り過ごしているそんな母の元へ、別室で遊んでいた私が突然廊下を大慌てで走ってきたそうです。
着くや否や母に跳びつき「とうらしが来たっ!」と言って怯え出す私。
わけのわからない状況に困惑した母が「急にどしたん?!」と聞いてみるも「とうらしが来た!とうらしが来た!」と言い、廊下の向こうにある玄関の方を指差しながら必死に隠れようとするばかりです。
驚いた母が「とうらしって何やの?とらみたいなもんか?どんな形してんの?」と問いかけてみるも、「違うっ!とうらし!」の一点張り。「来たっ!来たっ!」とまるで何かが刻々と近づいてくるかのように母の背中に必死にすがるばかりでした。

 おそらく徐々にその恐慌状態は収まったんだと思います。どうにか私を落ち着かせた後、とうらしという謎の言葉について聞いてみるのですが全く正体はわかりません。トラでもウシでもなく、トウラシが来た!のだそうです。
私自身おぼろげながら何かに怯えていた記憶だけがあるだけで、はっきり覚えていませんが、この「とうらし」はそれからも度々来たようで、家にいる時や、車に乗っている時でも、突然「とうらし!」といって怯え出すことがしばらくの間起こりました。
 
 成長するにつれていつの間にかそのトウラシ現象は何事もなかったかのように収まったようで、こんな事があってビックリしたわーという昔話として家族の間では有名な話となりました。
私自身も、まあ想像や空想が好きだったから子供特有のいきなり怖くなるあれだろ。と考えており、よく聞かされて育ったため、特に怖いという感覚もなく「とうらし」は「とうらし」として私たち家族の中でだけ概念を持った言葉、話として存在していました。

544 :π :2010/06/07(月) 21:00:30 ID:sMBsP67d0
 そして先日。友人たちと怖い話をしようという流れになり「何かないの?」と聞かれた私は、
怖いってのもちょっと違うけど・・不思議な話
ということでこの話をしてみました。満場一致の「へー不思議!」のあと友人が「ググってみたら?」と提案。
「その発想はなかったわw」ってことでさっそく検索してみました。
 すると、あるにはあったのですが東南アジアに自生するハーブの名前らしく特に意味はなさそうでした。まあハーブってことで象徴的といえば象徴的かもなーなどと話しながら、ページを進めると一つだけ違う意味の言葉が。
それは、沖縄の宮古島の方便で

「殺してやれ」

というものでした。

 このときの私の心境といったら何ともいえません。恐怖というよりは驚愕、衝撃といった感覚がすごい熱量を持って全身を襲いました。
というのも私の父方の家系は沖縄のものなのです。言うなれば私は沖縄人のハーフなわけなんですが、自分はおろか父親たちでさえ沖縄にはほとんど行ったことがなく、ずっと関西で育ちました。
似非ハーフです。
ましてや宮古島弁なんて全く聞いたこともありません。もちろん父親も「とうらし」なんて聞いたこともありませんでした。
 まあ「殺してやれ」というのも相手を呪う言葉というよりは「しばいたるぞ」的な乱暴な言葉らしいのですが、全く記憶になく自分も含め誰も知らないはずの宮古島弁を幼い自分が口走っていたのだと思うととても不思議な感じがします。
 
 自分の血に眠る潜在的な記憶。といえば大げさですが、農耕民族の血、アジアの血、日本人の血、そして沖縄の血。脈々と続く血、血縁って何かあるんだろうなと感じています。

沖縄住んでみたいなー何か感じるところがあったりするんだろうか。
ま、偶然といえば偶然なんですが何だか不思議な体験でした!

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