第1896話 壁の木目

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626 :本当にあった怖い名無し[sage] :2010/07/25(日) 05:00:08 ID:FhTACwv7O
16歳の頃、部屋にいた俺はミョーに体がだるくてソファーで横になっていた。
何をするでもなく壁の木目を見ていると人の顔に見えてきた。
こうゆう風に何かの模様が顔に見えたりするのは別段普通のことで誰にでも
あることだろうと思う。俺もその時不思議にも思わず、その顔を眺め続けていた。

そのまま眺め続けていると、最初おっさんの顔だったのが、女の顔に変化した。
しかも、チラチラと視線を動かし俺のほうを見たりしている。
俺は不思議に思うとか恐いとかの感情は、その時いっさい無かった。
(おぉ、ずっと凝視してると唯の絵がアニメに変わるのかwww)
面白くてますます視線が離せなくなって来た。
今度は、口をパクパク動かし出した。何かを喋っているようだが声までは
聞こえない。視線も俺のほうを見据えたままに変化した。
すると、段々女の顔が鬼のような形相に変化して行き、仁王様だか閻魔様か
よくわからない、何か仏教系の代物に変わってしまった。
そして、仁王様だか閻魔様が開いた手をぬぅーっと俺のほうに突き出してきた。
(なんで壁から手が突き出してくるんだぁ!!??)
仁王様だか閻魔様の本体は二次元なんだが、突き出された手は三次元だった。
しかも、パースとか距離感とか無視した感じで手がドンドン大きくなり俺に
近づいて来る。(やばい!やばい!このまま見続けたらやばい!!)
本能的にそう思った俺は必死に視線を外そうとしたが、なかなか外せない。
気がつくと俺の顔の三倍はありそうな手が俺の顔の直前まで迫ってきた。
とにかくパニックになりながらも必死になっていたら視線を外す事が出来た。
しばらく、恐くて壁のほうは見れずにそのまま固まっていた。
いつまでも固まっているわけにも行かず、恐る恐る壁のほうを見ると、そこに
はもう何も無かった。

その後、本格的に体調が悪くなり入院&手術をする事となった。
今思うと極度の体調不良からくる幻覚だと思うのだけど、あのまま手を見続け
ていたらどうなっていたのだろう?

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『第1896話 壁の木目』へのコメント

  1. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2010/07/28(水) 21:07:00 ID:3582a14e6

    自分は学生時代に友達いなくて、学校の休み時間に机の木目を見つめていたら、いろんな形になったな…

  2. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2010/07/31(土) 11:13:00 ID:819773c88

    過去ログに「木目さん」って話があったな。あっちはアットホームな話だったが…

  3. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2010/08/01(日) 00:06:00 ID:b1b1d21b0

    体調が悪くなると幻覚みるものかな?

  4. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2010/08/01(日) 19:28:00 ID:d9dbcc2c5

    お告げ的なものだったのかな?

  5. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2012/10/13(土) 02:03:44 ID:ef6a10fe5

    極度の体調不良で幻覚をみるのは科学的にあり得る?

  6. 名前:漏れ 投稿日:2013/06/15(土) 23:34:06 ID:8027d06fe

    仁王様、閻魔様を“だか”とか、“よくわからない代物呼ばわり…

  7. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/08/13(水) 13:17:33 ID:41fae54d9

    仏教徒ではないんだろう