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第1920話 小さいおじさん

934 :本当にあった怖い名無し[age] :2010/08/04(水) 17:35:49 ID:8NqaW0KP0
いきなりものすごい長文失礼します。
あの、皆さんは小さいおじさんって知ってますか?
今結構ネットとかで話題になってると思います。
緑のジャージに禿げた頭が特徴だそうですが・・・

あの、何が言いたいのかと言いますと、
僕は見たという人に聞いてみたいんです。
本当にそれは緑のジャージを着たまるで妖精のようなおじさんだったのかを。

僕も見たんです。
ただ、それが皆さんの言うおじさんとは違うのです。

これは7年前の話なんですが、
僕は大学生である郊外のぼろアパートで一人暮らししていました。
僕はよく隣の部屋の友人と遊んでいました。
彼はいわゆる見える人で、不思議な友人でした。
よく道端で独り言を言ったり、晴れの日なのに傘をさして片方長靴をはいて木に話しかけてるのも見たことありました。

普通なら近寄りたくないような存在ですが、
彼は同じ大学で、とても面白い話をするのでよく遊びました。
まあ、遊ぶといっても外出はしたことないですけど。
お互いの家に行くぐらいでした。

大学4年の終わりごろのある日、自分の家で何か変なものを見たんです。
机に座ってレポートを書いてるときに、ふと休憩しようと思って
冷蔵庫の所に向かってる途中に、床を何かが走っていった気がしたんです。
え、まさかゴキブリか!?と思って探したんですけど見当たらなくて、
諦めて冷蔵庫へ行って戻っているときに机の上に何かが座っていたんです。

935 :本当にあった怖い名無し[age] :2010/08/04(水) 17:40:56 ID:8NqaW0KP0
それはすごく小さい人間でした。
頭に髪はなく、ちょっと小太りに見えました。
ただ、服を着ているというよりも赤い何かもやもやしたものをまとっていました。
それが時には黄色に、時には緑に、といったように結構な早さで変化していました。

そして僕は彼と眼があったんです。
すると彼はものすごい形相でこっちを見ていました。
確かに笑っているようにも見えましたが、あれは確かに怒りの形相でした。
僕は一瞬の出来事にものすごくゾッとしました。
しかし彼は一瞬にして消えました。

レポートを書くのに忙しい日々だったので、多分疲れてるんだろうと思って
その日はとりあえず寝ました。
ところがその次の日からそれが毎日出るようになりました。
部屋のあちこちに現れては目が合うと消えました。
さすがに怖くなって毎日見るのはおかしいと思い、ある日隣の友人の家に行きました。
彼とは何週間か会ってませんでした。
彼の家のインターホンを押してしばらくすると、彼が出てきました。
僕は謎のおじさん?のようなものの話をしました。
すると彼はきっと幽霊でも連れきてしまったのだろうと言って、
お札を持ってきました。これを風呂場や台所に貼っとけば大丈夫、というので
とりあえずもらいました。そして部屋の東西南北に、塩を盛るといいよ、
と言いました。
その後彼と少し他愛のない話をしました。
彼もレポートで忙しく、またしばらく会えないだろうと言っていました。
そんな感じで話した後、自分の部屋に戻りました。
そしてふと気付いたんですが、彼の部屋がいつもとは少し違っていました。
彼の部屋にはお札があちこち貼られていたんですが、
その数が明らかに増えていました。
でもそのことは大して気になりませんでした。

936 :本当にあった怖い名無し[age] :2010/08/04(水) 17:43:41 ID:8NqaW0KP0
部屋に戻った僕はとりあえず言われた通りにお札を貼り、
塩を盛りました。
その後もおじさん?のようなものを何度か見たんですが、
頻度が明らかに減っていたので、お札の効力が出ているんだと思い、
様子を見ました。
そしてとうとう見なくなりました。
その後は何も起きず、普通に生活していました。
そして無事大学を卒業して、仕事のために引っ越すことになりました。

友人も同様に引っ越すことになっていて、僕の引っ越しの日の前日に
僕は彼とお別れ会のようなものをやりました。
といってもただ単に僕の家で、彼と飲んでただけなんですけど。
しばらくたって、僕はおじさん?のようなものの話をしました。
すると彼は、そのことなんだけどさあ・・・、と切り出しました。

937 :本当にあった怖い名無し[age] :2010/08/04(水) 17:44:40 ID:8NqaW0KP0
そして彼はあのおじさん?のようなものについて語りだしました。
あれは、霊の集合体で、災いを呼び寄せるものだったらしいのです。
服?の色が変わるのもそれに関係してると言っていました。
彼の知人が不幸な目に会っているとのことで、見に行ったところ
その霊を見つけて連れてきたんだそうです。
最初は自分の家に置いてたけど、その霊が手に負えなくなったらしいです。
考えた挙句、僕の部屋に連れて来たというのです。

僕は唖然としていました。
この人何しちゃってくれたんだ!?
怒りと驚きの入り混じった僕をよそに彼はつづけました。
僕にはなかなか良い守護霊がついていたらしいのです。
確かに去年、父方のおじいちゃんが死んだばかりでした。
それを利用してその霊の集合体を浄化させようとして、
結果的にうまくいったらしいのです。
つづけて彼は僕に何度も謝罪しました。
僕は何だかよくわからなくてとりあえず彼を許しました。

938 :本当にあった怖い名無し[age] :2010/08/04(水) 17:47:48 ID:8NqaW0KP0
それから7年がたって、職場の友人が小さいおじさんが話題だと
言っていたのを聞いて、そのことを思い出して話したところ、
ここに投稿してみてくれと言われて投稿してみました。

補足しておきますが、不思議な友人とは今でもたまに会っています。
それとおじさん?が部屋に出ることは当時は誰にも話してません。
頭がおかしいと思われそうだったので。
最後にその当時自分の部屋には誰も入れてません。
レポートやらなんやらで忙しかったので。

仕事が忙しいので返信するのが難しいと思ったので補足を書きました。
皆さん、つまらない話を長々と続けてしまいすいませんでした。

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