- 819 :あなたのうしろに名無しさんが・・・ :03/01/30 00:00
- おれが小学3年生のときに、母の従兄が死んだ。母の従兄と言っても、
死亡当時は中学生だった。俺はその家に行くと、よく面倒を見てもらって
いた。俺はそのお姉さんによくなついていた。葬式のとき、坊主がお経を読む。もちろん、俺もそこで正座してお経を聴いて
いた。ふと斜め後を向くと、俺と同じぐらいの歳の少年がいて、正座してお経を
聴いていた。奇妙だったのは、手をこすり合わせながら、一心不乱に、体を
激しくくねらせ、まるで踊っているかのようだったことだ。俺はその姿を見て
戦慄した。一体こいつは何者なのか。近所の子供なのかも知れない。仮にそうだとして、
誰かの許可を得て入ってきているのだろうか。
第一、あの水俣病患者を思わせる、狂ったような、激しい体のくねりは一体
なんなんだ。
そんなことを考えながら、おれは視線を畳に落としてじっとしていた。
坊主のお経が終わったときにもう一度振り返ってみると、やつは消えていた。一体、やつは何者だったのだろう。初めて人の死に接して敬虔な気持ちになって
いる俺の心に、暗い影を残してやつは去って行った。 - 823 :819 :03/01/30 01:04
- >>820-821
服は、普通の現代人の少年の服でした。
たぶん、近所の子が紛れこんじゃったんだと思います。
今考えてみると、あの少年は、ちょっと落ち着きがなくて、退屈したあまり、
あのような奇行に走ったんだと思います。ただ、そのときは本当に戦慄
しましたよ。