第3663話 大きく白い生き物

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103本当にあった怖い名無し2019/09/27(金) 13:18:39.08ID:+woMPtqr0
小学三年生の頃の話
当時は祖父母に預けられ育てて貰っていた。
ある日祖父母に連れられてある山の神社に行った。
そこは家から20分位バスに乗り、乗り換えて30分位、さらに山道を20分位歩いて登って着く所。

そこでつまらない事で祖父と喧嘩をした自分は、腹立ち紛れに勝手に帰りだした。
すぐに心配して追いかけて来てくれるだろうという思惑も外れて、後に退けぬまま山をずんずんと下りて行った。
下り道を歩いている内はとりあえず下りているから正解だと思い良かったのだけど、下りきってしまった後は、どちらに行けば良いのか途方にくれてしまった。

泣き出したい気持ちで来た道を振り返ってみても誰もおらず、車も通らず、さわさわと木々が鳴るばかり。

その時一匹の大きく白い猫の様な犬の様な生き物が目に入った。
どうしようもなかった自分は、何となくその後をついていった。
歩いても走っても、何故だかその生き物との距離は縮まらず、でも見失わない絶妙な距離で先を歩いている。
そしてふと気付くとそこは普段バスに乗って良く来る大きな病院の傍の繁華街だった。
(小さな頃は病弱で月に一度で病院に通っていた)
あ、知ってる所だ!とホッとした瞬間からその生き物を見失ってしまった。

しょうがなく、いつも病院の帰りに寄るデパートに何となく寄ってみたら、たまたま小学校の同じ部活の六年生グループに出会い、バス代を出してくれて家の方向のバスに乗せてくれて、無事に家に戻って来た。

着いたのはもう夜になろうかという時間。祖父母はすでに親戚や警察に迄捜すのを頼んでいた所で、本当に申し訳なかったのだけど…。

それにしても導いてくれたあの生き物はなんだったのだろう?
今思うと、猫ならペルシャ、犬ならスピッツが近い感じでした。
でもどちらにしても、大きさがそのサイズでは無かった様な。
記憶が曖昧なせいでそう思うのかもしれないけど…。

後は周りの人には見えて無いみたいなのも気になりました、特に繁華街近くは結構人が居たのですが、誰も気に留めていないようでした。
そして学校の規則で子供だけでの繁華街行きは禁止だったのに、先輩達に偶然出会えた事も不思議でなりません。
けっこう大きなデパートだったのですよ。

長々と読んで下さってありがとうございました。

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『第3663話 大きく白い生き物』へのコメント

  1. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2020/10/21(水) 19:31:29 ID:c4c0cd72d

    ご先祖様。