第2164話 すなしろさま

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688 :本当にあった怖い名無し:2010/12/31(金) 19:44:54 ID:QZGmx83X0
自分の小学校にしかない怪談かもしれないが「すなしろさま」って知ってる奴いない?

自分の学校の砂場は赤い大きな鉄棒の前にあって、その鉄棒を鳥居に見立ててお参りをしてからくぐって
砂場と鉄棒に背を向けたまま「すなしろさまさがさんせ、うせものひとつてらさんせ」とかそんな感じの呪文を唱えて
十円玉を砂場に投げ、その十円玉をちゃんと見つけれたら探し物が見つかると言う噂で上級生が迷子の猫を見つけたとか、
財布を見つけたとか噂が噂を呼びクラスの男子は信じる派と信じない派にわかれてよく盛り上がってた。

信じる派の意見ではすなしろさまを本当に信じていないと探し物は見つからないから、
見つからなかった時は信じてないのが悪いと言う事だったと思う。

すなしろさまブームも過ぎたある日のこと
信じない派のA君が学校に連れてきた妹が、A君と自分を含む友達4、5人で遊んでいるうちにどこかに行ってしまった。
みんなで手分けして探しても見当たらず、日が暮れ始めたころ突然思い出したようにA君が
「すなしろ様の所で聞いてみよう」と言い始めた。みなおどおどしながらもついていって
鳥居にお参りしたところで十円玉をもって無いことに気がついた。

誰か持ってないかとか話してるとA君が鉄棒の脇に十円玉が落ちてるのを見つけてそれを拾った。
「かわりがあってよかった」「きっと誰かが見つけれなかった十円玉だろう」「早くやろうよ」
なんて事を友達みんなで言ってたが、A君だけ深刻に何かを考えてるみたいだった。

唐突にA君が自転車に飛び乗り「いく所があるから先に帰って!」と言い残して走り去り、
その異様な様子に驚いて自転車で追いかけたB君以外の全員がその場に残され、わけもわからず家に帰った。

後日、B君の話ではA君が目指した近所の小さな神社の鳥居の下でA君の妹は膝を抱えて泣いていたそうだ。
A君は鳥居の下で十円玉を見つけたからきっとここだと思ったらしい。
自分たちが高学年になるころ、鉄棒はペンキで青く塗りなおされてしまい、以来すなしろさまの話を聞いたことが無い。

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『第2164話 すなしろさま』へのコメント

  1. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/04(火) 21:42:20 ID:aa6ae7356

    まさにエニグマ。こういう話が好きだ。

  2. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/05(水) 08:41:23 ID:f4a364f44

    凄いカンだな

  3. 名前:名無し 投稿日:2011/01/05(水) 10:16:37 ID:d5efdf5a5

    自分がやるやらないに関わらず10円を見つければいいってことだったんかな

  4. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/05(水) 22:51:04 ID:e7d616281

    A君は信じない派なんだよね?信じる派の言い分は、信心が足りない人の失せ物は見つからない。
    もししてたら、妹は見つかったのだろうか?
    見つかった場所が鳥居(この世とあの世の境)ってのも意味深だな。

  5. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/06(木) 03:26:52 ID:7198684a5

    面白半分にやるかやらないかじゃなくて、ほんとに神頼みで砂場に来た人間だけ助けてもらえるって事だったのかな。

  6. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/06(木) 14:16:07 ID:b97778cab

    それはあるかも知れない。正に「神にも縋る思い」の人にしか啓示が来ないんだろうね。

  7. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/07(金) 15:03:54 ID:c805adc87

    良作、ええ話や。

  8. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/01/20(木) 12:51:59 ID:0b5f744b9

    A君はすなしろさまを懐疑派の時にも一度お参りしていて、
    妹が居なくなった時に見つけた10円玉はその時のものだったって話なのかと思った。
    信心がなければ失せ物が見つからない、というなら信心がもてば見つかるって話。

  9. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/07/12(火) 16:39:46 ID:2ad6155a2

    「すなしろさま探さんせ、失せ物一つ照らさんせ」
    漢字当てるとこんな風だよね。一体小学校の中にどんな経緯でこんな文化が紛れ込んだんだろう。
    面白いなー。

  10. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2012/01/04(水) 01:01:07 ID:c450680ff

    だな。普通の消防の何気無い発想で始めたとはちょっと思えない話。
    (創作認定的な意味でなくね)
    それが始まった経緯や他の児童の話も聞きたい

  11. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2012/08/23(木) 15:53:29 ID:79bbc4913

    >信じる派の意見ではすなしろさまを本当に信じていないと探し物は見つからないから、
    >見つからなかった時は信じてないのが悪いと言う事だったと思う。

    子供ながらに言い分がまんまカルト宗教の様相を呈してるのが怖い
    例え一部の人間にとっては本当に探し物が見つかっていたにしろ
    ブームが去って無かったら懐疑派はイジメに遭っていたかもしれない

  12. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/02/25(火) 12:53:19 ID:a619599b4

    なぜ信じない派のA君が「すなしろ様の所で聞いてみよう」と言い始めたのか?
    と不思議に思ったけど、信じていなかったのは妹の方か。

  13. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/12/25(木) 13:09:13 ID:13807396e

    子こ発想は大人より豊かだからね
    子供に絵本を作らせたら面白いものができるよ

  14. 名前: 投稿日:2015/02/20(金) 05:46:12 ID:d38c3a762

    で、妹に経緯は聞いてないのだろうか?

  15. 名前:名無しの 投稿日:2015/06/15(月) 16:13:57 ID:42e8d4d90

    妄想してみた。
    大元のソースは昔の年寄りじゃないかな。
    何かの機会があって、オトナ社会で旧弊・迷信として廃れてしまったマジナイみたいなことを、昔を知る年寄りがマゴに伝えたとか。「本当に困っているなら、これを試してごらん」って。
    あとは上級生が下級生に時々(五〜六年に一回ぐらいw)伝えてきたんじゃああるまいか。
    十円硬貨を使うようになったのは割合最近かも知れないけどね。
    お邪魔様。

  16. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2018/11/02(金) 02:15:16 ID:491502a05

    ※11
    カルトというか、子供ながらに理屈をつけてるだけでしょ
    「出てこないときもあるじゃん、偶然」って信じない派から言われて言い返すとしたらそれぐらいしか言えなくね?