第2497話 田舎の不思議なお姉さん

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
287 :本当にあった怖い名無し:2011/10/07(金) 01:20:21.14 ID:UMRq7nJc0
田舎の不思議なお姉さん
ちょっと長いけど勘弁小学二年生のころの話。俺は小さいときに母ちゃんが死に、親父に育てられてた。
父子家庭が原因か内向的な性格で、小学校でも壮絶ないじめにあってたんだ。一年生のころから
ずっといじめ続けられとうとう二年生で登校拒否になった俺は、一時的に母方の実家の田舎に預けられた
その田舎ってのがものずごい田舎でまだ日本にこんなところがあるんだなって思ったよ。

とにかくそこでのんびり過ごすことになった。過疎が進んでて地域にいる子供は高校生が二三人居ただけだった
まぁ一人が気楽だったし、虫好きだった俺はよく虫取りに出かけてた。まわりは虫の宝庫だったしな
そんなこんなで半年ぐらいたったときかな?八月だったと思うが
一人の女の人と知り合いになった。二十代後半から三十代前半だったと思う黒髪の長い綺麗なひとだった。
きっかけは向こうから俺に話しかけてきたこと
「ボク、ここらへんの子じゃないよね?夏休みで来たの?」
しどろもどろになった俺を察してくれたのか、虫篭に目線をむけて
「あ!いっぱいつかまえてるね、見せてくれる?」
俺も虫の話なら大好きだったからその人にいろいろと説明してあげたりした。
その人は相槌を打ちながら「すごいねー」「へぇー」とか言ってくれたっけ。他人にほめられたことなんて無かったから嬉しかったな。

その日から、そのお姉さんと遊ぶようになった。一緒に虫取りに畑に行ったり川に行ったりしてた。待ち合わせはいつも川の近くのお地蔵さんの前。
爺ちゃん婆ちゃんにお姉さんの話をしたら
「あぁー、夏やから○○さん家の娘さんが帰ってきとるんやろ。迷惑かけちゃいかんよ。」
って言ってた。超過疎状態でよそ者も来ない土地だったからそんなに気にもとめてなかった。

289 :本当にあった怖い名無し:2011/10/07(金) 01:24:55.85 ID:UMRq7nJc0
>>287の続き
お姉さんは不思議な人であんまり自分の話はしなかった。俺が家族の話とか聞いても全部うまくはぐらかしてた
でも俺の話は親身に聞いてくれて、学校でいじめられてたこと、母ちゃんがいないこと、爺ちゃん婆ちゃんにも言わなかった弱音もよく吐いた
俺の愚痴を聞き終えるとやさしく慰めてくれた。
俺はお姉さんが母さんだったらとよく思ったよ。そうお姉さんに言うと、なんか悲しそうな顔してたなでもお姉さんと出会ってちょっと経ったときから不思議と体調が悪くなり始めた。最初は風邪かなと思ったけど、熱はないし
大丈夫だろうと考えてた。何よりお姉さんに会えないのが嫌だったし、気分が悪くてもお姉さんとのいつもの待ち合わせ場所に向かってた
でも体調はどんどん悪くなり続け、爺ちゃん婆ちゃんも心配になったのか俺を家で寝かしつけておくも、一向によくならない
俺は俺で、お姉さんに会いたいとずっと文句を垂れてるから、じいちゃんがそのお姉さんの実家であろう家に電話をかけた。

電話をかけ終わると爺ちゃんは突然焦った様子で
「お前、誰と遊んどったんや?○○さん家の娘さん、今年は帰ってきてないってぞ!?」

「その人の名前は?どんな人や?」

って聞いてきた、俺は混乱しながらもよく考えたら名前は知らなかったことに気づいた。とりあえず特徴を告げると
急いでまた電話し始めた。
俺は何をそんなに焦ってるんだろうと思ったけど、よく考えたら知らない人間がいるなんてありえない地域だった。
周りは全員知り合い状態だしよそ者がきたらすぐにわかる土地。まして知らない人が住んでいるなんて尚更ありえない。
でも小さい俺はそれがよくわかんなかった。

291 :本当にあった怖い名無し:2011/10/07(金) 01:29:11.11 ID:UMRq7nJc0
>>289の続き
結局、そんな女性はいないとわかり、爺ちゃん婆ちゃんもそうとう不気味に思ったのか、その日から俺はお姉さんとの待ち合わせ場所に遊びに行くのはやめさせられ
家の近くで遊ぶようになった。それに少しはましになったものの体調は相変わらず悪かった。本当はお姉さんに会いたかったけど、これ以上爺ちゃん婆ちゃんにも迷惑をかけられなかった。
その日も家の裏の畑で虫探ししてると昼ごろに
「○○(俺の名前)君、こんにちわ!」
ってお姉さんが突然やってきた。俺はもう嬉しくて、また一緒に虫取りして遊んだ
でもなぜかわからないけど俺はあんなことがあったにも関わらず、お姉さんの素性を一切聞かなかった。
それにちょっと遠くには爺ちゃん婆ちゃんも居たのに、爺ちゃんも婆ちゃんもお姉さんに気づいてないようだった。
それでその夜思い出したように聞いてみたんだよ
「なんで昼間、お姉ちゃんと虫取りしてたのに何も言わなかったの?」って
そういうと二人は突然青ざめ始めて
「昼間ってお前一人で、遊んでたろう?」
「爺ちゃんも婆ちゃんもお前が遠くに行かんかずっとみとったぞ・・・」
二人はどんどん顔が強張っていって、じいちゃんは急いで親父に電話し始めた。「悪いけど、○○、お前はもうお父さんのところへ帰れ。もうここにおっちゃいかん」って言ったときは本気で絶望したな

ここからは、俺が大きくなってから聞いた話だが、この土地はずっと昔に子供の神隠しが多発してた場所なんだと
どうやら、友達が少ない子ほど神隠しにあいやすいという伝説があったらしい。そして神隠しにあう子は居なくなるちょっと前から原因不明の体調不良に襲われるんだと。
でも爺ちゃんはどうせ、友達を多く作るための方便と思ってたらしい。だけど神隠し云々に関わらず爺ちゃんは当時の俺をどうもおかしく感じたらしく、帰らせることにしたと。

駄々はこねたものの結局は一週間後に帰ることになってしまった。

292 :本当にあった怖い名無し:2011/10/07(金) 01:32:54.92 ID:UMRq7nJc0
>>291の続き
帰ることが決まった一週間、おれは家を一歩も出ることが出来ずずっと家の中に居させられた
婆ちゃんは相変わらず不安そうだったが、俺はお姉さんに会えなくなることをずっと悲しんでた。
そして帰る当日の朝、親父の迎えを待ちながら、庭の縁側で泣きながらうずくまってると、突然お姉さんがひょっこり現れた
おかしいとは思いつつも恐怖とかは微塵も感じなかったな。
「○○君、どうしたの?」って、いつものようにやさしく話しかけてきた俺はもう帰らなくちゃいけないことを伝えると、寂しそうに

「そっか・・・でもそれがいいと思う。」
「大丈夫、お姉さん遠くで応援してるから・・・」って言った

最後に俺が、ここに来たらまた会えるかって聞くと悲しそうに首を横に振って歩いて庭から出て行った
それから家に帰った俺は何故かいじめにも遭わなくなり、体調もよくなり、普通に暮らすようになった。
でもあれからは一度もお姉さんとは会ってない

これが俺の話の全部。結局お姉さんは何者かわからなかった。幽霊かもしれないし、神隠しの使者かもしれない、神隠しから守ってくれたのかもしれない、普通の人間だったのかもしれない
昔の話だから所々違うかもしれないが、本当に不思議な体験だった
今思うとちょっと怖いが、当時はお姉さんのことを怖いとは思わなかったな。

俺が十数年前本当に体験した話です

長文すいませんでした。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク

『第2497話 田舎の不思議なお姉さん』へのコメント

  1. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/08(土) 15:04:36 ID:d440b63c2

    イイハナシダナー!(ノ△T)

  2. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/08(土) 21:28:30 ID:ec79c5a13

    八尺様みたいなオチだったらどうしようかと思ったw

    もしかしてお母さんの若いときの姿なのかな

  3. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/09(日) 01:37:06 ID:552f11620

    俺も八尺様オチかと思った。

    いや、いい話だな~
    怖いかどうかは本人の直感が大事だし

  4. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/09(日) 08:08:16 ID:264faad52

    ママンだといいね。

  5. 名前:猫大好き 投稿日:2011/10/09(日) 09:21:45 ID:58d4cbf70

    最後まで名前聞かなかったのかよ!

  6. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/09(日) 15:49:26 ID:50c43701c

    じーんときたよ。

  7. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/09(日) 22:41:03 ID:12b786705

    自分もお母さんかなと思ったけれど、
    それならばお姉さんの特徴を話した時に
    実の両親である祖父母が気付くはずだから違うかな。

  8. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/09(日) 23:29:24 ID:06929f57a

    なんか、本怖クラブのネタにそのまま使えそう。
    不思議だけどいい話。

  9. 名前: 投稿日:2011/10/10(月) 09:51:13 ID:20026b509

    泣きそうになった。
    少なくとも、良いお姉さんだった事にかわりない。

  10. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/10(月) 12:39:41 ID:8d4caf766

    イマジナリーフレンドの豪華版みたいなやつなんだろうか

  11. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/10(月) 13:11:22 ID:0c0eee134

    かもな
    これといった超常現象もなかったし

  12. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/10(月) 19:48:45 ID:cebb750d1

    なんだか泣きそうになった…
    お姉さんが何者であれ、投稿主にとっては良い思い出になってるんだろうなぁ

  13. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/12(水) 00:21:52 ID:9a3658e62

    さびしがりの神様だったのかも

  14. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/13(木) 14:50:40 ID:f888cfe13

    かなりビビッタんですけど・・・

  15. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/14(金) 14:32:28 ID:60eda4afb

    山田太一の「異人たちとの夏」みたいな展開かな?
    と、思った。

  16. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/21(金) 00:44:21 ID:57e7a35a2

    ほっこりするな

  17. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/23(日) 12:40:01 ID:94ddfb5a1

    ほっこりしてるなか申し訳ないが、これあんまり良い話ではないんじゃないかと…。
    牡丹燈篭と同じパターンで、異界のモノと交流していると、向こうには害意が無くてもだんだん生気を吸い取られて弱っていき、最後には…というやつではないかと。子供だから、最終的には向こう側に連れてってしまうことができるだけで。多分、「お姉さん」に見えたモノも、寂しくて交流したいだけだったんだとは思うけど、相手が弱ってきたと分かっているだろうのに、それでも会いに来てるから、そのままだったら危なかっただろうね。

  18. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/24(月) 23:02:43 ID:6ed132e70

    だから帰るとき「それがいいと思う」って言ったんだろうな

  19. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2011/10/28(金) 17:57:22 ID:9b5ef57a9

    母方の実家の田舎なので、このお姉さんが、
    ID:UMRq7nJc0のお母様だったらといいな、に一票。

  20. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2012/07/25(水) 19:31:02 ID:498777236

    豪華版わろた

  21. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2012/08/12(日) 18:25:44 ID:88c9a69d3

    半分は同意かな。
    ただ、件の女性は、害をなしてしまう可能性には気づいていたけど、
    それでも投稿者に会いたいという気持ちを抑えられなかったのではいか、
    と考えるとそれはそれで切なくて気持ちを揺さぶられる。

    まぁ、本当のところは分からなし、きっと分からないままでいいんだろう。

  22. 名前: 投稿日:2013/05/26(日) 11:41:59 ID:763602f14

    「出会いはふとした瞬間 帰り道の交差点で 声をかけてくれたね 一緒に帰ろう♪」
    …和んだ。
    投稿者は今はもう大人だと思うが、大人になった今でもお姉さんを悪いものと捉えていないところに泣きそうになった。
    神隠しって理不尽なイメージを抱いてたが、こういう話みると人の情に関連することもあるんだと更にしんみり。

  23. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2013/12/15(日) 13:39:27 ID:b885a3a09

    体調に障るものだったのかはわからないけど、帰ってからは事態が好転したなら、いい存在だったと思いたいな。

  24. 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2014/12/16(火) 20:17:36 ID:8e79d0070

    holicにも似た話があるよね。
    四月一日が着物を着た女性に会うたびに、彼の体調が悪くなっていく。
    最後に女性は百目鬼に祓われたけど、切ない話だった

  25. 名前: 投稿日:2015/07/20(月) 13:38:59 ID:b979408f6

    亡くなった母親がお姉さんの姿で息子に会いに来てたのかな
    子供に逢いたい一心と、虐められて不憫に思い慰めようと現れる・・
    けどそれは息子の生命力を奪い、あちらの世界へ導いてしまう事になる葛藤・・

    「そっか・・・でもそれがいいと思う。」
    「大丈夫、お姉さん遠くで応援してるから・・・」
    この言葉にそういう思いを感じた